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今こそ考えるべきデジタルクライシスの話(2)

公開日:2019.04.01 最終更新日:2022.09.21

※この記事は雑誌『美楽』2019年4月号の掲載内容を転載しております。

2020年、次世代の通信システムである「5G」が本格導入される見込みです。日本で主流の通信システム「4G」、その10倍の通信速度を持つともいわれる技術が普及するとき、社会はどの様に変化するのでしょうか。本稿では、デジタルクライシスの観点から考えてみようと思います。

5Gが普及すると、動画がコンテンツの中心になるといわれています。

高精細、かつ高画質な動画は、昨今大きな問題となったバイトテロのように、大きなインパクトと強い拡散力を持ちます。何気ない投稿がマスコミの格好のネタになるのです。

また、リアルタイム放送もますます増えるでしょう。投稿者や配信者の現在地が分かってしまうため、空き巣の被害に遭ったり、ストーカーに自宅を特定されたりする危険性も高くなります。

今後はIOTもさらに導入が進むでしょう。企業の工場はもちろんのこと、身の回りの家電もインターネットでつながる時代になります。これまでクラッキング被害はパソコンやスマホが主な原因でしたが、今後はあらゆる家電製品がクラッキングを受けるようになるかもしれません。

1世代前の3Gから4Gに変わったとき、通信速度は5倍になったそうです。その影響は非常に顕著で、我々が使用していたサービスも日を追うごとに変化しました。主なコミュニケーションツールはメールからSNSに変わり、モバイル端末での動画視聴も快適になりました。サービスの高度化はモバイル端末のマルチメディア化を加速させ、今や日常生活ですら、スマートフォンがなければ不便を感じる人が多いほどです。思えば、「炎上」という概念が広く知られるようになったのも、4Gが導入された2010年頃からでした。

2020年以降、大きな変革が起きることは確実です。もしかするとネット上における情報の急速な拡散が当たり前になり、「炎上」という概念は廃れるかもしれませんし、画期的な情報セキュリティシステムによって被害が大きく抑えられる時代が来るかもしれません。しかし、いずれにせよ、最先端のデジタルクライシス対策や最新の傾向に対する情報感度は高く保っておくべきでしょう。

デジタルクライシス対策について、もしも信頼できるパートナーがいらっしゃらない事業者の方がいらっしゃいましたら、お早めに専門家にご相談されることをおすすめいたします。

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