ホーム > 企業イメージ回復 > あなたにも迫る SNS時代の「ジェンダー」炎上

あなたにも迫る SNS時代の「ジェンダー」炎上

公開日:2023.11.13 最終更新日:2023.12.05

誰もが気軽に投稿や拡散ができるSNSが普及したいま、企業の炎上が増えています。気を付けなければならない発言、投稿のテーマに「ジェンダー」があります。ジェンダーに配慮を欠いたテレビCMやポスターなどが批判を浴びて撤回されたり、企業に損害をもたらしたりする事例がしばしば話題になりますが、炎上のリスクは広告表現にとどまりません。

公益性の高い団体のトップによる配慮を欠いた発言で当人が辞任に追い込まれたり、大手外食チェーン役員による大学講義での不適切発言が批判を浴びて大きなニュースになったりしたことを覚えている人は多いでしょう。その背景の1つには、人々が無意識のうちに持つ思い込みや偏見(アンコンシャスバイアス)が存在します。ジェンダーによる炎上はどんなものがあり、どうすれば防げるのか。さらに、SNS特有の「ジェンダー」による炎上事例、炎上の要因、注意点などを解説します。

ジェンダーとは

ジェンダー(gender)とは社会的・文化的な役割としての男女の性を意味する言葉です。人間社会における心理的・文化的な性別。社会的な役割としての男女の在り方。基本的には身体的特徴としての性別(sex)と対比されます。

日本では社会的な男女格差を是正するための取り組みのなかで語られるケースが多く見られます。さらに近年では、いわゆるLGBTQ(レズビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダー、クエスチョニング・クィア)の性的マイノリティに関する話題の中でも言及されることが増えています。

LGBTQとは、性的マイノリティの方を表す総称の1つです。

  • L=レズビアン:性自認が女性で女性を好きになる人、女性同性愛者
  • G=ゲイ:性自認が男性で男性を好きになる人、男性同性愛者
  • B=バイセクシャル:女性も男性も両方好きになる人、両性愛者
  • T=トランスジェンダー:生まれた時に割り当てられた性別と、性自認が異なる人
  • Q=クエスチョニング:自分自身のセクシュアリティを決められない、分からない、決めないなどの人
  • Q=クィア:規範的ではないとされる性のあり方を包括的にあらわす言葉

日本におけるジェンダー

ジェンダーギャップ指数で日本は最低レベル

世界経済フォーラム(World Economic Forum:WEF)が2022年7月、「Global Gender Gap Report 2022」を公表しました。その中で、世界各国の男女格差を測るジェンダー・ギャップ指数(Gender Gap Index:GGI)が発表され、日本のジェンダーギャップの大きさが改めて浮き彫りになりました。

この指数は、「経済」「教育」「健康」「政治」の4つの分野のデータから作成され、2022年の日本の順位は総合評価で146か国中116位(前回は156か国中120位)でした。前回と比べて、順位はほぼ横ばいで、先進国の中で最低レベル、アジア諸国の中で韓国や中国、ASEAN諸国より低い結果となりました。

ジェンダーギャップの例

男女のジェンダーギャップは日本において雇用機会や賃金の不平等、性暴力・虐待による被害の多さ、教育格差などにおいて顕著に現れています。

分野別のデータをみると、特に深刻なのが政治です。日本は146か国中139位と先進国で最低レベルに低迷しています(前年は156か国中147位)。国会議員(衆議院議員)の女性割合、大臣の女性割合がいずれも低く、過去に女性首相が誕生していないことも低評価につながった要因に挙げられます。政治以外でも、女性管理職の比率、女性医師の割合はOECD(経済協力開発機構)加盟の先進国38か国のなかで最低。男女間の賃金格差は下位から3番目でした。

日本におけるジェンダーギャップの背景

世界には男女間の不平等が古くから存在してきました。それは狩猟をしていた頃から男性は狩りに、女性はコミュニティを築き上げ家事を行うという固定観念からきている部分もあるといいます。日本人の多くも、幼いころから「女の子らしく」「男の子らしく」という言葉を耳にしながら成長してきました。男女の役割分担にバイアスが生まれる原因の1つは、出産が可能なのが女性のみであるという点だとよく指摘されます。出産前後は仕事をすることが困難です。また、出産後は子育ての時間が必要になります。このことから男性は仕事をして家族を養い、女性は結婚したら家庭に入るといった考え方が定着し、男女格差や男女の性差による差別や偏見が持たれるようになったと考えられているのです。

男女の区別いつから

さて、日本において男女が区分されるようになったのはいつごろなのでしょうか。2020年に国立歴史民俗博物館において開催された「性差(ジェンダー)の日本史」によると、政治的に男女の区分が明確になったのは7世紀末から8世紀はじめ、中国にならった律令制度の導入がきっかけだといいます。

古代、日本では男女の区分なしに政治に参加し、古墳時代の前半には女性の首長も3〜5割出現したと推定されています。「卑弥呼」もその女性の首長のひとりだそうです。しかし、中央集権国家体制が進むにつれて、男性を対象とする税制や兵役制度を確立させるため、国家は人々の性別を把握する必要が出てきました。そのために「律令制度」が導入され、男性と女性で異なる役割が定められるようになったといいます。

参政権は男女間で20年の差

男性が選挙権・被選挙権をもつようになったのは1925年の普通選挙法の制定によるものでした。しかし、このとき女性にはまだ選挙権はありませんでした。女性が初めて選挙権・被選挙権を獲得したのは、1945年の普通選挙法が改正されたときでした。女性議員の少なさに代表される現在の政治面における深刻なジェンダーギャップは、参政権の獲得に男女間で20年の差があった歴史を引きずっているのかもしれません。

ジェンダー平等の認識じわり

しかし、1979年に国連総会で男女の完全な平等の達成に貢献することを目的とする女子差別撤廃条約が採択されました。1985年に日本が締結して以降、1990年代から「ジェンダー平等」「ジェンダーフリー」などという言葉が少しずつ浸透し、認識されるようになりました。それにより、男女の性差による差別をなくしていこうという動きが活発化し、男女を平等に扱うための法律が制定されるようになったのです。

ジェンダー平等を目指す国内の主な動き

  • 1985年女子差別撤廃条約締結
  • 1986年男女雇用機会均等法成立
  • 1993年中学校・1994年高校で「家庭科」が男女共通必修科目に
  • 1997年男女雇用機会均等法改正(セクシュアルハラスメント防止)
  • 1999年男女共同参画社会基本法成立
  • 2001年配偶者暴力(DV)防止法成立
  • 2003年少子化社会対策基本法成立
  • 2010年育児・介護休業法改正
  • 2015年女性活躍推進法成立
  • 2015年持続可能な開発目標(SDGs)を国連で採択、日本でも推進。

SDGsの目標に「ジェンダー平等」

2015年に国連で開催された「持続可能な開発サミット」で掲げられた世界共通の目標、SDGs(持続可能な開発目標:Sustainable Development Goals)の17のゴールでも「ジェンダー平等」は掲げられています。2030年という達成期限を設け、主に以下のような取り組みをすることを世界が約束しています。

  • すべての女性と女の子に対するあらゆる差別をなくす。
  • すべての女性や女の子へのあらゆる暴力(女性や女の子を売り買いしたり、 性的な目的などで一方的に利用することを含む)をなくす。
  • 子どもの結婚、早すぎる結婚、強制的な結婚、女性器を刃物で切りとる慣習など、女性や女の子を傷つけるならわしをなくす。
  • お金が支払われない家庭内の子育て・介護や家事などは、お金が支払われる仕事と同じくらい大切な「仕事」であるということを、公共のサービスや制度、家庭内の役割分担などを通じて、認めるようにする。
  • 政治・経済・社会の中で何かを決めるときに、女性も男性と同じように参加したり、リーダーになったりできるようにする。
  • 世界中だれもが同じように、性に関することや子どもを産むことに関する健康と権利が守られるようにする。

ジェンダー炎上とは

近年、広告やCMで描かれた男性像や女性像が「ジェンダー・バイアス(男女の役割の固定的な決めつけ)だ」との批判を受け、企業のブランドイメージが傷つく事象、いわゆる「ジェンダー炎上」が頻発しています。世界中でジェンダー・フリーが叫ばれ、性別による格差を解消しようという動きが広がるなか、日本でもこうした問題に反応し、近年爆発的に普及したSNSで即座に意思表明する人が増加しています。

ジェンダー問題が非常に炎上しやすい原因として、日本が統計的に見ても、「ジェンダー後進国」であることが一因にあるようです。しかも、ジェンダーはすべての人間に関係するテーマ、問題です。意識下、無意識下に関係なくすべての人間はジェンダーバイアスを抱え、ジェンダーに影響された社会構造の中で生きています。

どんな炎上事例があるのか

「女性は話が長い」東京五輪組織委トップが舌禍

2021年に開催された東京オリンピック・パラリンピックの組織委員会が、ジェンダー発言に揺れたことを記憶されている人も多いでしょう。組織委員会で会長を務めていたA氏が口にしたのは、ジェンダーフリーを目指す世の中の動きに逆行する発言でした。

2021年2月3日の日本オリンピック委員会(JOC)評議員会。A氏は「女性がたくさん入っている理事会は時間がかかる。(中略)女性の数を増やしていく場合は、発言の時間をある程度、規制を促しておかないと、なかなか終わらない」とコメントしたのです。

テレビや新聞、インターネットなどのメディアが一斉に「女性蔑視だ」と報じた翌日、A氏は緊急の記者会見を開いて発言を撤回、謝罪しました。一方、自ら辞任する考えはないことを強調、「老害が粗大ごみになったと思うなら掃いてもらえば良いんじゃないですか」とも言い放ちました。この時点で、A氏は「単なる軽口で、大した問題にはならない」と高を括っていたのかもしれません。

事実、国際オリンピック委員会(IOC)も、謝罪会見の直後は「問題が終わったと考えている」とのコメントを発表しています。
しかし、事態を収めたかったはずの謝罪会見は、世の中の批判を一層激しくさせる結果を招きました。

シエンプレの調査によると、A氏の発言に対する2月3日のTwitter(現:X)投稿数(リツイートも含む)は10万件超。これに対し、謝罪会見を受けた翌日の投稿数は一気に60万件近くまで跳ね上がり、1次炎上を引き起こしたのです。

その後も海外のIOC関係者や国内のアスリート、著名人、さらには東京五輪のスポンサー企業までもが批判的な声明を発表し、炎上は2次、3次へと発展しました。IOCも一転して発言を問題視する姿勢を見せることになります。A氏が辞任を表明したのは、2月12日のことでした。

女性蔑視発言に「NO!」 炎上を寄せ付けない企業の情報発信 | シエンプレ株式会社 - 唯一のデジタル・クライシス&サイレントクレーム対策会社

第一次世界大戦の火ぶたが切られた1914年。ドイツに宣戦布告したばかりのイギリスで、「白い羽根の会」という名の女性組織が…

siemple.co.jp

商品改名を求めて署名運動、Twitterで大論争に

ジェンダー・ギャップに対する問題提起が活発化するなか、企業活動がやり玉に挙げられるケースも目立っています。その1つが、2017年に大手コンビニエンスストアA社が発売した総菜・冷凍食品の商品名「お母さん食堂」です。

商品のコンセプトは「一番身近で美味しくて安心できる食堂」。日本では素朴で家庭的な料理を「おふくろの味」などと言い表すことから、A社も商品のコンセプトに「お母さん」という言葉のイメージを重ねたと想像できます。

しかし、2020年末、この名称に真っ向から異を唱える動きが表面化しました。
兵庫県、京都府、岡山県の女子高生3人が「食事を作るのはお母さんだけですか?」と真っ向から異を唱え、「『お母さん食堂』の名称を変えたい」とオンラインで署名活動を始めたのです。

「食事を作るのはお母さんだけですか?」という問いに対する正しい答えは、もちろん「ノー」でしょう。しかし、「改名要求」をめぐってTwitter上では賛否両論の大論争が巻き起こりました。
2020年12月25日から12月31日まで、1週間に及んだ署名運動に賛同したのは7,576人でした。

一方、シエンプレが運営するデジタル・クライシス総合研究所の調査によると、本件に関するTwitter投稿数(2020年12月24日~2021年1月5日)は、6万5,454件に上りました。

ユーザーの反応も過敏、不寛容に

ユーザー(閲覧者)側の反応・感情も過敏になってきています。広告における画像やキャッチフレーズなどの各種クリエイティブが、意図しないかたちでジェンダー、ヘイト、労働問題などに結びついて批判や議論を呼び、最終的には企業叩きや不買運動にまで発展する例もあります。「炎上仕掛け人」「ネット自警団」と呼ばれる人々による“煽り”行為もあり、これまでの常識や感覚では到底想像し得なかった炎上も起きています。

最近では、ターゲットになった企業やユーザーに対して、「正義感」を盾にして過剰な行動を取るケースもあります。自分は悪くない、もっといえば、自分は良いことをしているという認識でターゲットを叩くので、対応が難しくなっています。近年は、侮辱罪の厳罰化も進みました。それでも、そもそも自分は悪くないと思っているので、厳罰化だけでは事態の正常化は実現しないとの指摘もあります。

イラスト描写が過激化、公式アカウントが制御不能に

2020年11月2日、有名タイツメーカーのB社がTwitterの公式アカウント上で多数のイラストレーターとのコラボキャンペーンを開始しました。ちなみに、この日は「タイツの日」。タイツを着用した女性のイラストを楽しんでもらいながら、自社製品をPRするのが目的でした。

Twitterユーザーの反応は好意的で、「タイツの日」がトレンド入り。ユーザーから寄せられたイラストに対し、公式アカウントは「動悸がおさまらない」とコメントし、キャンペーンは大成功したかのように思われました。しかし、ここから事態が一変します。

スカートの裾を持ち上げて脚を見せている女性のイラストが複数投稿され、批判が起こり始めたのです。

また、Twitterの特性上、キャンペーン用のハッシュタグはB社から依頼を受けていない一般ユーザーが使用しても問題ないものです。それにより、タイツをモチーフに描いたイラストが次々と投稿され、性的な表現も含まれるものなど、その内容についてコントロールできない状態に陥ってしまいました。
批判的な投稿とリツイートが相次ぎ、公式アカウントが本格的な「炎上」状態に移行したのは、その日の深夜でした。

投稿の中身は「タイツを履く女性に向けてのPRではなく、タイツを履いている女性が好きな層に向けたPRだ」「男性を喜ばせるためにタイツを履いているのではない」といったものなど。まさに「性的消費」を糾弾するものでした。

さらに、「炎上」の矛先は公式アカウントの運用体制にも向けられます。
B社が依頼した特定のイラストレーターのファンであることを示唆するツイートを何度も書き込んだ担当者に対し、「公私混同」との指摘が殺到。キャンペーンそのものについても「担当者の趣味の要素が強いのではないか」という疑念を持たれ、イラストの過激表現への苦情を上回る数の批判的な投稿が寄せられました。
11月3日夜、B社はTwitterの公式アカウントと公式サイトで謝罪し、キャンペーンの中止を発表、当面はあらゆる新規ツイートを休止することも表明しました。

主なジェンダー炎上に関する年表

年月主体内容
2014年洗濯洗剤メーカーさまざまな立場のママが商品の洗浄力の高さをアピールしたが、「洗濯はママがするもの」という印象が強調され批判された
2015年自治体巨乳美少女アニメキャラを町おこしスタンプラリーポスターに起用したところ、不適切であると批判された
2015年鉄道系商業施設上司が、働き疲れて化粧っけのない女性を若い女性と比較し「需要がない」と言う内容のCMを放送。ハラスメント容認であると批判された
2016年自治体ふるさと納税周知のウェブ動画。うなぎを少女に擬人化し「僕」が大切に飼育するという内容が児童ポルノだと批判された
2017年酒類製造男性が出張先の居酒屋で相席した女性とのやりとりが性的であると批判された
2017年乳児用おむつメーカー育児に奮闘する母親の日常が描かれたが「ワンオペ育児」を美化、助長するものだとして批判された
2017年自治体地方都市への観光PR動画の内容が性的であると批判されたところ、当時の県知事が炎上商法を擁護するような内容をコメント。さらに批判が高まった
2018年週刊誌「ヤレる女子大ランキング」と題した特集に批判が殺到した
2020年玩具メーカー企業の公式Twitterアカウントが「#個人情報を勝手に暴露します」というハッシュタグとともに、少女人形のプロフィール情報を記したことが、青少年に対する犯罪を助長すると批判された
2020年タイツメーカー企業の公式Twitterアカウントが、タイツを履いた女性のイラストを紹介したりリツイートしたりした際、作品のなかにミニスカート丈のものや性的イメージを喚起するものがあったため、問題視された

ジェンダー炎上を防ぐには

意図せぬ「ジェンダー炎上」を防ぐために、企業は何をするべきでしょうか。
まずは過去の炎上事例の背景を知り、徹底的に学ぶことです。さらに、ジェンダーに関する考え方は人それぞれであることから、性別・年齢の枠を超えて「それはおかしいのではないか」と違和感を表明し合える組織を社内に設けることが有効でしょう。「社内で多様な文化をつくること」こそが、炎上防止の正攻法です。

職場内のダイバーシティ(多様性)をすぐに実現することが難しい場合は、社外の「第三者の意見」を取り入れる手もあります。

企業が「ジェンダー炎上」を防ぐには

  • 過去の炎上事例を知り、学ぶ
  • 違和感を表明できる組織作り、チェック機能
  • 第三者の意見、クリエイティブリスク診断

第三者のクリエイティブリスク診断で炎上は防げる

冷静沈着で頼もしい「第三者の意見」は、どうすれば得られるのでしょうか。1つの手法が弊社の行っている「クリエイティブリスク診断」です。これは、企業がこれから展開しようとするクリエイティブやプロモーションの炎上リスクを多角的にチェックするサービスで、使用する表現やテーマが世間に受け入れられるか、弊社が保有する炎上事例データベースや直近の世論に基づいて見極めます。
もちろん、クリエイティブリスク診断のチェック項目は、ジェンダー問題だけにとどまりません。各種ハラスメントや犯罪・不正、社会問題など多様な視点でリスクを察知するほか、広告などへの起用を考えているタレントのSNSや個人名の検索結果なども巡回し、将来的な炎上リスクまで予測します。

「お母さん」に潜むジェンダー炎上!今なぜクリエイティブリスク診断が必要なのか? | シエンプレ株式会社 - 唯一のデジタル・クライシス&サイレントクレーム対策会社

2014年8月に公開された映画「STAND BY ME ドラえもん」。80億円を超える国内興行収入を記録した本作は、歴代…

siemple.co.jp

SNS特有のジェンダー炎上とは

ジェンダーに関する「炎上」で被害を受ける企業が増えるなか、近年はそのほぼすべてがSNSに端を発していたり、SNSが介在したりしています。SNSによって極めて短時間に、爆発的に広がった事象がマスコミによって報道され、それがまたSNSで拡散する。2次、3次の炎上も招いてたちまち、数千万人の目にさらされ、制御できなくなるケースです。SNS利用者は国内で8千万人を超えました。特に匿名性が高く気軽に投稿したり、元の投稿意見や動画をリツイートできるTwitterは便利な反面、火に油を注ぐ「延焼剤」の側面があり、注意が必要です。

現代のようなSNS時代には、広告・クリエイティブの送り手と受け手がオンライン上で直接、出会ってしまう構造になりました。つまり、例えば男性目線で作られた広告と、それに嫌悪感を抱く人たちが、SNSの言語空間でダイレクトに繋がってしまい、これまでのように看過されにくい時代になったことで「炎上」という結果に至る側面も指摘されています。

たとえ女性を応援する意図で制作したつもりの広告でも、伝えようとするメッセージ内容とその表現方法にはズレが見られることもあります。「頑張って」というメッセージは、人によっては「私はすでにこんなに頑張っているのに、更に頑張れというのか」と、反感を買ってしまうケースもあることは考慮しなければなりません。

ジェンダー炎上予防にSNS監視

全国的に企業の炎上情報が広がると、風評による商品の買い控えや、ブランドイメージの悪化など、経営への影響が現れます。場合によっては販売停止や営業停止につながることもあり、損失が拡大します。「炎上」の火種を早期に発見し、早い段階で適切な対応をとるための備えとして「SNS監視」も有効です。企業経営を安全、安心、安定的に進めていくためにSNS監視が欠かせない時代です。

SNSの投稿がジェンダー炎上に発展した事例

SNSの投稿によってジェンダー炎上に発展した主な事例を紹介します。いずれの事例もSNSの投稿内容を監視し、炎上に発展する事象の早期発見と適切な対応をしていれば、結果は変わっていたかもしれません。

「マタハラ」内部告発で「炎上」!企業を襲うレピュテーションリスクとは? | シエンプレ株式会社 - 唯一のデジタル・クライシス&サイレントクレーム対策会社

企業経営には、さまざまなリスクが付き物です。 リスクの種類は多岐に渡りますが、企業価値そのものに深刻なダメージを及ぼしか…

siemple.co.jp

最新記事の更新情報や、リスクマネジメントに役立つ
各種情報が定期的にほしい方はこちら

記事一覧へもどる

おすすめの記事